日記

天塩川ダウンリバー5日目
2021.07.26

終盤の5日目。今日は6日間で最長となる。その距離は39キロ。
1日の後半はほぼ流れがなくなるため、これまでで一番早い朝6時50分に中川町のカヌーポートを出発した。

早朝から今日も、貪欲な虻の執拗なまでの執念を蹴散らしながら漕ぎ進める。
毎日、どこからともなく、音もなく現れて、仲間もどんどん増えていく。虫除けをこれでもかと上半身にまんべんなくかけても、効果はほとんどない。なぜなら汗であっという間に流れ落ちてしまうからだ。
それでも、漕ぎに集中できなくなるので、小まめにかける。向かい風が強くなると、虻の姿はいつの間にかなくなるのだが、無風になると瞬く間に再集結してくる。
今日は長い1日となるため、それに気をそらされるのだけは避けたかったが、これまで同様に、我慢の1日となりそうだ。

暑さは連日変わらぬ厳しさで、疲労度も高いが、それでも日に日にパドリング力が上がっていくのが、今日は特によく感じられた。間違えなく4日目の経験から、自信を得られたのだろう。
結果、暑さに集中力を削ぎ落とされずに、出発から5時間で30キロを漕ぎ切り、さらに利尻水道横断への自信を高めることができた。

しかし、昼を回ると気温がさら上昇。それに加えて、河口まで30キロ地点から流れが完全になくなった。それどころか海からの向かい風で、水面が逆流、いわゆるバックウォーターとなり、スピードがガクンと落ちた。
それでも、根気強く漕ぎ続け、7時間で5日目も無事に目的地へと到着した。

この日は上陸地点から幌延町(ほろのべちょう)の宿まで3キロ以上歩かなくてはならず、39キロを漕ぎ終えた後の装備を担いでの歩きが、この日一番大変だったかもしれない。

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