日記

天塩川ダウンリバー4日目
2021.07.25

天塩川ダウンリバー4日目。宿泊地となる町はどこも北海道らしくない暑さで、皆さん根を上げている様子だ。
冬が長い北海道の民家にはほとんどクーラーの設備がない。というよりも夏はここまで暑くなることがなかったため、必要が無かったのだ。そのため、昨日の宿もクーラーが無かったため、部屋のこもった熱がなかなか取れず、朝方まで、いい睡眠はできなかった。

当初、ダウンリバー中の宿泊地は、隣接するキャンプ場でのテント泊を考えていたが、あまりの暑さに、テントでの宿泊に危険を感じ、全て宿で泊まることを決断した。

音威子府村(おといねっぷむら)から、隣町となる中川町へ。後半戦の初日は32キロと長めだ。前半の暑さとの戦いから、もっと出発を早めた方がいいと考え、4日目は7時10分に音威子府村のカヌーポートを出発した。
宿で知り合った方々が、川にかかる橋から見送ってくれた。川の上で他の川下り中の人と出会うことはできていないが、川を通して知り合えたのはとても嬉しかった。
「ありがとうございました!行ってきます!」と叫びお別れを告げ橋の下をくぐった。
見えなくなるところから再度手を振り、下流域となる後半も、前半同様にひとり川旅となった。

だいぶ、川の水深が深いところも増え、無風になると、水面が鏡のように、川岸の草木や山を写し出していく。まるで細長い湖を進んでいくようだ。
ここまでは時々川から見えていた民家も今日はほとんど見えない。前半から蛇行が多く、進んでも進んでも蛇行の連続だ。しかし、こういう時ほど案外集中できるもので、逆に長い直線よりも単調にならなくて良い。
結果、出発から4時間で25キロを漕ぎ切ってしまった。

前半よりも水量が多くなったものの、瀬やテッシ等はほとんどなく、見た目以上に流れていたのか、自分のパフォーマンスが上がったのか、きっとその両方だったように思う。
時計をほとんど見ずに、ただひたすらに前へ前へと漕ぎ続けたため、自身の感覚よりも早く進んでいたようだ。

今日の上陸地点には13時前に到着。あまりの早さに自分でも驚いた。
明日が最大の正念場となるため、早い到着はありがたかった。

そのまま、直ぐに宿へと向かえばよかったのだが、カヌーポートに支流が注ぎ込んでいて、そこには1メートルはありそうな立派なイトウやサケが群を成していた。中には近づいても全く逃げる気配のない魚も。
休めばいいものをそれから1時間以上、魚と戯れてしまった。もちろん、結果は魚たちに軍配だ。

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