日記

釧路地方へ
2021.05.12

一昨日、昨日と田畑をのんびりと歩くタンチョウの姿を初めて見て驚いた。タンチョウは冬にシベリアの方から飛んでくる渡り鳥だとばかり思い込んでいたからだ。なので、田畑でのんびりと歩く姿に驚き以上に違和感があった。

十勝地方最後の浦幌町(うらほろちょう)から長い峠越えの道を行く。広尾町を出てからしばらくは内陸部を歩いたが、再び海へと出る。きっと景色も釧路市が近づくにつれ、変わって行くことだろう。

4月の再スタート以来最長の42㎞。アップダウンもあるため、8時に出発。早々に走り出した。山間を抜ける国道は、人家も景色の変化もほとんどないため、前半20キロは走ろうと決めた。
日高山脈縦走から2週間が過ぎて、ようやくたまっていた疲労が抜けてくれたようで、走り出しから、体が軽い。ペースは1キロ7分程で、昨日までとは違い楽に走り続けられた。

3時間程で峠を越え、早くも釧路市に入った。白糠町(しらぬかちょう)が今日の終着点ではあるが、どうやら旧音別町(おんべつちょう)は釧路市と合併したため、飛び地のようになっているようだ。
十勝地方は景色が開けると田畑が広かったが、峠を越えると原野や湿原が広かった。
さらに、小高い山に新緑はなく、桜が開花していた。どうやら、釧路地方の春本番はこれからの様子だ。
湿原内の谷地坊主(やちぼうず)と言われる目を引くスゲ属の植物が沿道を取り囲み、ススキのようなカヤのような植物が平野を覆っていた。
その奥には久しぶりに見る太平洋。海岸近くまで湿原が迫り、海と湿原に挟まれながら、国道を歩いた。

数時間に一度走る列車から見る湿原は、きっと得難い時間だろう。
午前中走り続けられたおかげで、サブ7で久しぶりの42㎞を終え、白糠町の宿に落ち着いた。
明日の天気は下り坂、雨に打たれながら釧路市内へと入ることになるだろう。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです