日記

薪を取りに果樹園へ
2020.11.05

11月1日に増毛町(ましけちょう)へ入ったが、2日から今朝まで、風速10メートル以上の風と断続的に強い雨が日本海より吹き続けている。そのため、宿泊先での停滞は4日目を迎えた。

初冬の暑寒別岳(しょかんべつだけ)へ登れるルートは、増毛町側からの箸別(はしべつ)登山口のみ。その登山口には避難小屋がある。事前の問い合わせで、避難小屋の利用確認は取れた。小屋はしっかりと管理され、ストーブもあると聞いた。地元山岳会のご協力もあり、避難小屋のストーブの利用も快諾をいただけた。ありがたいことに宿泊時の暖はとれそうだ。
しかし、避難小屋には常備された薪はないとのこと。山岳会の方に相談すると知り合いの果樹園を紹介いただけた。

増毛町に入ってから雨天が続き、今日の午後ようやく止んでくれたので、宿泊先から歩いて薪を分けてもらいに向かった。
30品種もの林檎などを主に栽培している千果園さんから、林檎の木を剪定した際に出る枝などを50リットルのバックパックに詰められるだけいただいた。しっかり乾燥しているため、燃えやすいだろうとのこと。背負った感覚は15キロほど、見た目よりは軽い。
バックパックを背負った姿はちょっと異様。街をこんな姿で歩いている人は、現代ではまず見かけないだろう。これで少なくとも一晩は暖かく過ごせるだろう。
薪をいただけたことはもとより、人と人の縁と優しさに触れられたことが嬉しかった。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです