日記

イカ焼き
2020.09.14

白神岳を登り終えたあと、秋雨前線により雨が降ったり止んだりを繰り返す毎日が続いている。
深浦町から鯵ヶ沢町(あじがさわまち)への道中、何度も「イカ焼き」の看板を目にした。そして、今年もイカ釣り漁が始まったそうだ。その土地の旬な食材を味わえるのも、旅の醍醐味ではあるが、実はイカはそれほど好んでは食べない。嫌いなわけではないが…などと、いろいろとあーだこーだと言いながらも、鯵ヶ沢のイカ焼きストリートに足を進めた。
まさに今、イカを焼いています、という香ばしい匂いは漂ってはこない。店前を通過しても網に乗るイカの姿もない。そのまま通り過ぎようかな~と思っていると、一軒の店の前で足が止まった。看板には大きく「NHK全国放送の店」とある。グレートトラバースもNHK…ここで食べない訳には、イカだけにいかない!
さらに、「イカは注文を受けてから焼きます」とあったため、ここでいただくことを決めた。

値段は仕入れ値のため、日により変動するとのこと。この日は大が700円、中が650円とある。イカ釣り漁の水揚げ量が多かった時代は一枚200円くらいだったそうで、今は当時から3から4倍の値段となり、地元ではイカは高級食材だと聞いた。
目の前で新鮮なイカが踊るように、香ばしく焼かれていく。そして、5分ほどで焼きあがり、案内されたオーシャンビューのテラスで潮の香りと共に、焼きたてのイカをいただいた。一口食べて「うまい!」当然の旨さだ。いただく環境も相まってイカ焼きをペロリと平らげた。
「あまり好まない」だの「イカ焼きじゃなくたこ焼きがいい」だのとブツブツ言わずにまずは食べてみろ!というのはこういうことだ。
食べてよかった。最高に美味しい時間だった。

初めて食べるモノは特に食べる前からいろいろと言いがちだが、まずはつべこべ言わずに食べてみるのが望ましい選択だろう。それから、ゆっくり感想を言った方がいい。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです