日記

結果論
2020.07.26

6時前、目覚ましよりも外の鳥の鳴き声と部屋に吹き込む風で目が覚めた。
昨晩の天気予報では、午前中から雨となるはずだが、外を見ると雲行きは悪くない。どちらかといえば、高曇りで空は明るい。
しかし、雨雲レーダーを確認すると…やはり9時頃から栗駒山付近は雨となる感じだ。

5年前とは違う縦走ルートを予定しているため、気持ちよく登りたいだけに、判断に少し迷ったが、予報を信じて、朝風呂に入り、7時に朝食を終えた。
8時まで状況は変わらない。窓からは遠くに鳥海山がくっきりと見えていた。
9時、そしてチェックアウトの時間になっても、空模様は変わらない。
時間が過ぎるにつれ、「今日は登っても良かったんじゃないか。」「登れたんしゃないか。」と気持ちがぐらぐらと揺れ動いた。
結局、昼まで雨は一滴も降らず、宿を出た。

宿から200メートル歩くと、東北5県目の岩手県との県境。今日の宿は岩手県側の須川高原温泉。今日の移動距離はわずか300メートルとなった。
レストランで久しぶりにカツ丼を食べて、ちょっと早いがチェックインだけを済ませた。午後も雨が降りそうに無かったため、宿に荷物を置いて、須川高原温泉付近を散策することにした。

足取りは重い。梅雨時期のため、天候は不安定で予報通りにいかないことはよくあることだが、読み切れなかったことや、悩むだけで決断力の無い自分に少し嫌気をさしていた。
その気持ちに引っ張られてしまったのか、身体は朝からどんどん重く怠くなっていった。
バックパックを背負っていないのに…。理由は分からないが、昨日の蒸し暑さの中での登りが、思った以上に体にこたえたのかもしれない。
それでも、旧火口を周り、イワカガミ湿原へと足を延ばして、2時間ほどの散策を終えた。

足元の小さな花を見つけると笑顔がこぼれたが、空を見上げては「何だろなぁ~」と力無い言葉がこぼれた。
今日1日予報通りに全くならなかった天気に、発する言葉のほどは結果論となっていた。
気持ちも身体もいい状態ではなかっただけに、中途半端なコンディションで登らなくて良かったと1日を振り返り終えた。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです