日記

まずは下見登山
2020.01.09

下見登山をするときは、よほどのコンディションでなければ、決行するとしている。
雪が例年よりもかなり少ないと、ここ北塩原村早稲沢(わせざわ)地区の民宿のご主人も話していた。
例年なら1月の上旬で1メートルの積雪があり、ワカサギ釣りで有名な桧原湖(ひばらこ)も氷が張るとのことだが、昨日は春のような暖かさで、この時期に雪ではなく、1日中雨が降った。地元でペンションを営む方も、雪が少ないことによる影響は、他の季節にも大きなダメージを与えてしまうと話す。裏磐梯だけでなく、全国的に雪が少ないため、雪があることにより生計をたてられるスキー場や宿泊施設、除雪の仕事やワカサギ釣りなど、多岐に影響が出ているようだ。雪国育ちだったこともあり、良く分かった。
雪が少ないために、ここまでそれほど時間がかからずに、雪山を登らせてもらうことができてきたが、安易に喜んではいけないと、地元の人たちの声を直に聞いて、改めて強く感じずにはいられなかった。

昨日の雨により、これまで降り積もった雪も、水分を多量に含み、重くなり、緩んでいる状況だ。そんな中、下見登山の最終目的地である西大巓(にしだいてん)を目指した。
初めて登る早稲沢コース、標高が1500メートルを超えても雪が少ないことを感じる。さらに、なかなか雪が冷え固まっていないために、雪は重く、足取りは時間と共に遅くなった。

10歩進んでは、立ち止まりながらも5時間、予定よりも時間はかかったが、なんとか西大巓山頂に登頂した。
山頂付近は、まさに別世界。雪は少ないのだろうが、100万年前に火山活動を終えた吾妻(あづま)連峰西側の、長い年月をかけて再生したオオシラビソの森、その木々にはビッシリと霧氷が張り付き、そこにさらに雪が張り付き、樹氷の卵となっていた。あと2週間から1ヶ月もすれば、見事な樹氷の森となるのだろう。

風は強くはないが、体に当たる風雪が一気に体温を奪っていく。山頂はホワイトアウト気味で、遠くまで視界がきかないが、厳冬期であることがヒシヒシと伝わってきた。
明日以降の天気予報が気になるが、初の厳冬期の吾妻連峰縦走をするため、今日できる最大限の下見と準備はできただろう。
再び、登ってきたトレースを辿り、2時間ほどで早稲沢の宿へと下山した。あとは縦走できるかどうかは、天気次第だが…。

今日下見登山で分かったことがあった。それは、当初計画していた1泊2日のスケジュールでは、吾妻連峰縦走はかなり困難だいうことだ。今日も山頂付近はホワイトアウト気味であったが、縦走する稜線は、緩やかで幅の広い地形となるため、ホワイトアウトしてしまうと、方向を見失いやすく、身動きがとれなくなってしまう可能性が高い。想定よりもさらに時間がかかる可能性が出てきた。さらに、迷路のような樹氷の森により、蛇行が増え、時間のロスも予想された。
これらの要因により、2泊3日は必要と判断した。
しかし…週間天気予報には当然ながら3日も安定する日はなく、たった1日の晴天予報もない。これがまさに厳冬期なのだろう。
小寒になり、その先には大寒となる。山はさらに厳しさを増すことになる。
そして…縦走の可能性は無くなった。

待てばいつかはそのタイミングは来るかもしれない。だが、その日がいつになるかは誰もわからない。
明日明後日は曇り予報、降水確率は10~20%。1泊2日で強行縦走をするかとよぎったが、それをしたい訳ではない。厳冬期に限られた人しか見ることの出来ない、冬の美しい吾妻連峰を間近で感じたいだけだ。しかし、ホワイトアウトのリスクは高く、危険を省みずに縦走する覚悟は出来なかった。そして、最終的に縦走は諦めることにした。

まずは吾妻連峰最高峰の西吾妻山から、厳冬期の吾妻連峰を眺めることに決めた。だが、さらに悩みの種が…それは、明日明後日の天気予報が、発信元により異なることだ。どれを信じたらいいかわからない。
これも、1年で一番厳しく不安定な季節だからなのかもしれない。
3つの選択をもって、明日西吾妻山へ向けて登ることに決めた。

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