日記

ランチは豆腐づくし
2019.12.23

本名(ほんな)駅前の宿を8時過ぎに出発。飯豊山へ向かう予定を変更して、今日は七ヶ岳(ななつがたけ)へと登るために、南へと進路を変え、となりの昭和村へと歩く。27キロの道のりだ。
昭和村への道のりは終始上り基調となり、その先は南会津町へと抜ける標高1000メートルの峠道へと続く。霧雨のような雨が降る中を歩くが、気温が低く、なかなか体が温まらない。

地図に玉梨(たまなし)温泉の共同浴場があることを見つけた。久しぶりに手軽な立ち寄り湯ができるとあったので、入ることに決めた。
無人の共同浴場は入浴料金は200円。貸し切りとなった。30分ほどしっかりと温まり再び歩き出した。

谷間の道沿いには、ぽつりぽつりと雪国らしい重厚な造りの家が建ち並び、会津地方にも多い「曲屋(まがりや)」が今も残っている。少しだけ時代を遡ったような街道を歩いている気分だった。

金山町から昭和村へと入る直前に、興味深い看板が目に入った。「幻の青ばととうふ」とある。営業中だが、暖簾は裏表逆に掛けられていた。
中へ入ると、独特な雰囲気の店内となっていた。
お店の奥からご主人が登場し、「青ばと」とは枝豆のことを言うと教えてくれた。幻の理由は小さい頃に良く食べた豆腐らしく、今は地元で作られなくなったため、ご主人が復活させたからだそうだ。
お店イチオシの青ばととうふを一丁と豆腐ドーナツを2つ頼んだ。
色は薄い緑色で、見た目は木綿豆腐の様。味は口の中に空気を含むと枝豆の風味が鼻に通ってきた。舌触りも滑らかで、醤油をかけずに、そのままでも十分に味わうことができた。続いて豆腐ドーナツを頂いた。久しぶりのドーナツが美味しかったため、さらに2つ追加注文し、厚揚げと、温めた豆乳も頂いた。ランチが豆乳づくしとなり、かなりヘルシーだった。

午後になると標高が500メートルを超えて、気温はグッと下がり、からむし織の原材料であるからむしの生産地として有名な昭和村中心部へと入った。
この日の宿は小さな民宿で、冷え込む夜を明かすことになった。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです