日記

意外性ナンバーワン
2019.08.09

奥茶臼山(おくちゃうすやま)は本来、中央アルプスから下山後に登る予定だった。しかし、昨年の台風の影響で、登山口となるしらびそ高原へと続く道路が通行止めとなり、予定通りとはいかなくなってしまった。
そのため、南アルプス南部縦走後に一度下山をして、奥茶臼山へと登る予定に変更せざるを得なかった。

予定変更から一ヶ月半、ようやく奥茶臼山へと登る朝がやって来た。奥茶臼山に登頂できれば190座目となり、もうすぐ200座目が見えてくる。
標高1833メートルのしらびそ峠より6時半に出発。尾高山までは、倒木等は撤去されて、比較的歩きやすいと聞いていたが、その先は、まだ登山道の整備はされていないために、歩きにくいところがあるという。また、当初はしらびそ峠より奥茶臼山に登頂後、再びしらびそ峠に戻って来る予定だったが、大鹿村(おおしかむら)へと抜ける兼用林道が、昨年の台風により、災害復旧工事中のため通行止めとなっていた。
なんとか大鹿村へと抜ける方法を探したところ、奥茶臼山から前茶臼山へと続く旧登山道があることを知った。さらに前茶臼山からは栂村山(つがむらやま)へと比較的歩きやすい尾根が延びて、栂村山下の林道へと出られることも分かった。そちらの林道は通行止めにはなっていないため、前茶臼山からは道なき尾根下りになるが、一日で大鹿村へと抜けることができる。
地図をみれば、ルート上には前尾高山~尾高山~奥尾高山~岩本山~奥茶臼山~前茶臼山~栂村山と7つのピークを縦走するため、「奥茶臼セブンサミット」と命名し、上機嫌で登った。

奥茶臼山の存在は今回の旅で初めて知った。南アルプス赤石山脈と繋がる支尾根であるのは地図を見れば一目瞭然。しかし、どんな山なのかは南アルプスらしい植生が広がっていることぐらいしか想像がつかない。

標高は直ぐに2000メートルを超えて、スタートから登山道以外は、深い森が広がった。これまでもいくつもの感動を覚える森の中を歩いてきたが、ここはそれ以上だった。下草は背丈の低い笹原から、シダ植物、苔や天然の芝生へと変化していく。木々も最初は落葉松林だったが、その後直ぐに、コメツガやシラビソ、ダケカンバなどの南アルプスらしい大木の原生林へと変わった。

尾高山から先は情報通り、倒木が多かったが、潜ったり乗り越えたり、回り込んだりと変化があり楽しめた。展望も、時折東側にビューポイントがあり、初めて見る位置からの南アルプス主稜線に一喜一憂した。
野性動物に荒らされた形跡も人による影響も少ないからだろうか、密度の濃い森は奥茶臼山まで続いた。そして、昔の林業の名残がある山頂の北側は急に開け、中央アルプス、北アルプスそして、明日から縦走する最後の南アルプス北部の山々がズラリと一望できた。これまでで一番意外性のある山となった。

終盤、前茶臼山へと続く旧登山道は、途中から全く踏み跡が無くなり、倒木も激しさを増した。特に栂村山の直前はひどく、アドベンチャーレースさながらだった。
汗だくになりながらも充実感たっぷりで、大鹿村へと無事に下山した。

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