日記

南アルプス南部縦走3日目
2019.08.05

疲れが溜まり始める3日目の朝は、かなりの寝不足で幕をあけた。山小屋では、大部屋にたくさんの利用者が一緒に寝ることが多い。個室がある場合もあるが、いつものように他の登山者と一緒に寝た。
しかしこの日に限っては、大部屋はイビキの大合唱!久しぶりに本当に一睡も出来なかった。ただ、目を閉じてうずくまるのが精一杯。
わがままを言うと…ご自身がイビキが凄いことが分かっているのなら、個室を利用することをおすすめしたいところだ。

目を張らしながら、気持ちが沈むまま、聖平(ひじりだいら)小屋の方々になんとか笑顔でお礼を伝えて出発。登り初めて、1時間半ほどで、この日1座目の上河内岳(かみこうちだけ)に登頂。気持ちを落ち着けるべく山を眺めた。
標高が下がるとともに、少しずつ、様子が変わる雰囲気を感じながら、茶臼小屋へと下りた。4年前にもお世話になった茶臼小屋で、チャーハンを頂きながら、当時の思い出を小屋の方々と話をしているうちに、元気と笑顔が戻ってきた。
寝不足でズルズルと気持ちが沈んだまま光岳(てかりだけ)小屋へと向かってしまうところを、茶臼小屋の方々に救われた。また、紫のマツムシソウの中に、なんとも珍しい白いマツムシソウにも見ることができて、茶臼小屋に立ち寄って本当に良かったと思う。

茶臼小屋から稜線まで登り返し、後半は人が変わったように元気になり、光岳小屋へと縦走を続けた。187座目の茶臼岳からは、雄大な3000メートル峰の世界から、光岳方面は違う世界になる感じだった。少しずつ、南アルプス南部の夏山の賑わいから、静かな南アルプスになっていく感じがあった。

シラビソの森を抜けて、小屋直前の水場にて、火照った体を水浴びをして冷やし、水を5リッター補給して、14時に気持ち良く光岳小屋へと到着した。
少し休んでから、イザルヶ岳からの展望を楽しんだ。感謝の気持ちを込めて、法螺貝を吹き鳴らした。

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