日記

平成最後の日
2019.04.30

昼時、ラーメン屋で約2週間ぶりにテレビを見ると、話題は惜しまれつつ終わる平成から新元号令和への期待や展望について放送されていた。
宿の家族や宿泊者の皆さんに見送られながら、小雨の戸隠を出発し、中社(ちゅうしゃ)→日之御子社(ひのみこしゃ)→宝光社(ほうこうしゃ)と、戸隠連峰を無事に登ることができた事のお礼参りをして、古道を歩きながら、飯縄山(いいづなやま)の裾野を回り込むように歩いた。

たまたま横切った施設が長野オリンピックのボブスレーやリュージュの専用コースだと知った。数日前にニュースで、施設の老朽化に伴い、今シーズンからコースに氷を張らなくなり、日本で唯一の専用コースは、ノルディックウォークのコースになると報道されていた。
ゴールデンウィークにも関わらず、利用者はゼロ…。
ありがたいことに施設の管理者から、コースについての歴史について解説していただけた。マイナースポーツが切り捨てられていく現実を目の当たりにした。
現役のトップ選手をはじめ、次世代を担う子供たちまでが、コース閉鎖に伴う打撃を受ける。1日も早いコース再開が望まれる。

千曲川(ちくまがわ)が眼下に見えはじめると、景色は一変。リンゴの花が咲き乱れ、テッカの作業に追われる人々の姿があった。
空気も暖かく、久しぶりに標高が1000メートルを切り、町に下りてきたことを実感した。そして、静かに平成最後の夜が過ぎていった。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです