日記

日本一周マン
2019.04.07

新潟県に入ってからというもの、天気予報がコロコロと変わり、今日も昨日の予報では雨のはずだったが、朝起きると予報は曇りとなった。雨なら休養しようと予定していたが、慌てて準備をして、宿泊先を探し、予約がとれたので、出発した。日中は予報以上に暖かくなり、歩きやすい1日となった。

週末だったため、国道を歩いていると、たくさんの方々から声援をいただいた。そんな中、たくさんの荷物を乗せた自転車の脇で、休憩している人が目に留まった。
目を凝らしてみると小さなプラカードに「日本一周中」と書かれている。
これまでにも、バイクや自転車で日本一周中や日本縦断中と掲げて、走っていく人の姿を目にしたことはあるが、自分から話しかけるのは久しぶりだ。

「こんにちはーちょっとお話いいですか?」と話し掛け、自分の自己紹介から、相手の旅のきっかけや目的などを伺った。
見知らぬ人から突然のアプローチだったが、気さくに色々と話をしてくれた。
昨年の1月末から住んでいる埼玉県をスタートゴールにして、時計回りで日本一周をしている最中らしく、今年の9月頃までにはゴールを予定しているそうだ。ペースもその時のモチベーションに合わせて進み、たまたま今日はあまり気持ちが乗らなかったそうで、ぼんやりと休憩していたそうだ。

今の旅で明確な目的はないらしいが、職場の親方から旅に行ってこい!どうせなら日本一周して来たらいい、という言葉に触発されて飛び出したそうだ。今は旅にも慣れて、北海道を6月に回る計画という。
旅先で、同じように旅をする人と出会うこともあるが、深く立ち入ることはせず、情報交換やお互いの健闘を称える程度と聞いて、一人旅とはそういう一面もあると感じた。
だから、日本一周マンという肩書きで旅するこの人からはなにも聞かれることはなかった。
旅とは広く浅くなのかも知れない。

記念に写真を撮らせていただき、握手を交わすと、颯爽と立ち去っていった。その後ろ姿はあっという間に見えなくなっていた。
きっと、彼とはもう会わないだろう…そんな気がする。

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