日記

あぶくま洞
2019.01.21

千葉県を歩いていた時以来、1日の移動が40キロを超える。
さらに、阿武隈(あぶくま)山地に向けて、登り基調になるため、平坦な道のりの千葉県に比べれば、ハードな1日となりそうだ。
冬至から1ヶ月が過ぎて、少しずつ日は長くなってきてはいるが、山間部ではまだまだ感じられない。

明日登る大滝根山(おおたきねやま)は石灰岩でできた山のため、山の下には大きな鍾乳洞(しょうにゅうどう)がある。その代表的なのが「あぶくま洞」だ。
明日山へ登る前に、山を知るためにも、長い1日になるがあぶくま洞へ立ち寄ることにした。

東北で鍾乳洞を見学するのは初めてだ。鍾乳洞といえば、1年を通して、気温は15度と一定。北上するにつれ、冷え込みが厳しくなってきた外とは比べ物にならないほど、中は暖かく感じた。加えて湿度は90パーセントと、乾燥した肌にはありがたい。

久しぶりの鍾乳洞は新鮮だった。中は見事な鍾乳石の数々が迎えてくれた。
鍾乳石は1センチ伸びるのに、なんと100年もかかる。竹の子のような下から上へ伸びていく石筍(せきじゅん)は150年という。1メートル程しかない石筍でも、1万5000年と驚きの時間がかかっていることになる。
そして、あぶくま洞は8000万年もの途方もない時間をかけて、神秘の世界を現代人に見せてくれていると思えば、幸運な時代に生まれてたことに感謝してもいいほどだ。

大滝根山に降った雨や雪が地中に染み込み、石灰岩を溶かしてできたあぶくま洞に、登る前に立ち寄れてよかった。
明日はどんな大滝根山の姿を見ることができるか楽しみだ。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです