日記

北アルプスに冬がきた
2018.10.20

昨日、焼岳から下山すると夕方から上高地は雷雨となり、穂高岳山荘に稜線の状況を確認すると、予想通り降雪となっているという。そして朝、冷え込みは昨日よりも強く、河童橋を渡ると雪化粧の奥穂高岳が見えた。朝一出発前に穂高岳山荘に気温、積雪、風などを確認して、岳沢から前穂高岳経由で奥穂高岳を目指すことをあきらめた。
前日にも畳岩で滑落事故があったため、山荘の方からは岳沢からのルートもおすすめしないとも言われた。この時期の不安定なコンディションに北アルプスの岩稜を歩いたことがないだけに、リスクの低い横尾経由で涸沢から奥穂高岳を目指すことにした。

歩きなれた上高地から横尾への道のりを駆け足で抜けていく。紅葉が終わった梓川沿いの道のりからは、いつもは葉に覆われて見えにくい青空がよく見えた。初めての季節に、いつもとは違う発見を得て、横尾に到着した。
いつもの賑わいはなく、静かな感じだ。登山者の数からも、今年の北アルプスも終わりが近づいていることを感じる。
赤い実が残るナナカマドと葉が落ちたダケカンバが印象的な涸沢は、小屋閉めを着々と進めていた。
天気よい週末には張れる場所の確保が大変なほどの涸沢のテン場も、今日はテントが2~3つ。見上げるとザイテングラードと白出のコルは辛うじて見えている。
しかし、涸沢小屋でランチをとっていると、あっという間に、稜線から雪雲が下がってきて、予報通り強く雪が降り始めた。
雪は1時間ほど降り続いたが、涸沢には積もることはなかった。

雪が落ち着いたあとに、穂高岳山荘にむけて、さらに標高を上げる。見えていたはずの白出のコルは見えなくなっていた。濃霧の中に隠れていくように、ザイテングラードを登り続けること1時間、穂高岳山荘に到着してしまった。山荘には、岳沢から登ってきたという宿泊者が数人、岳沢のコンディションを伺うと「全然大丈夫でしたよー♪奥穂高岳から先にこんなに雪があるとは思っていませんでしたが」ということだった。その言葉に考え込んでしまう。
判断は登山者それぞれと言い聞かせた。
自分の中では、岳沢は登れないと決断して、ちゃんと目的地まで来たのだからヨシとした。

穂高岳山荘の前はしっかりと雪が積もり、気温は氷点下、雲に包まれて見えなかっただけで、3000メートルの主稜線は例年よりも遅いが冬がようやく訪れていた。夕暮れ時、西からの風と共に西の雲が晴れて、美しい夕焼けが見えたのが、1日の最高のご褒美となった。

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