日記

6週間
2018.09.20

骨折から6週間が過ぎて、3週間ぶりに富山市内の整形外科病院に向かった。
診断結果によっては、これから向かう北アルプスも今年は諦めなくてはいけない。だが、福井県で診察を受けてから、しばらく経過診断を得ていないが、4週間が過ぎたあたりから、一気に手に力が入るようになったのを感じていたので、回復に向かっているのは間違い無いと思っていた。
ただ、ギプスが外れるほど骨融合が進み、以前のようにガシガシ登れるかは微妙な状況だった。また、外すことで、これまで通りに力が入るわけではないので、ギプスである程度制限と保護された状態の方が安心できるという気持ちもある。

富山市内では一番大きな整形外科専門の病院だったため、ありがたいことに手の専門の医師に診断を受けることができた。
最初の診察で、6週間経過したので、今しているギプスははずすことになった。6週間ぶりに自分の右手が解放される喜びもあったが、安心はできなかった。

医師にカッターで切られる。切りながら猛暑のなか歩き続け、発酵しまくったギプスの中はすさまじい色と臭いがした。医師が思わず「おおくさい…」といった。日焼けで真っ黒くなった部分の皮膚が脱皮したようになっていて、左手よりも色が落ちていた。
そして、レントゲン撮影へ。待ち時間に、一回り小さくなった手を見ながら、「ギプスに守られていた安心感はない」と感じていた。

ギプスからの解放で嬉しかったのは、6週間ぶりに手をおもいっきり洗えたことだ。
レントゲンの結果は、「通常よりも骨融合が進んでいない」ということだった。まぁ、予想していたことでもあった。あの連日の猛暑の中を歩き続け、加えて登山もしていれば、骨折の回復に必要なエネルギーは減ってしまうことは想像できたことだ。

そして、解放から1時間でギプスの巻き直しとなった。しかし、意外にも気持ちは落ち着いていて、骨融合は遅れているものの、ちゃんと融合は始まっていること、まだ強度がない状況でギプスを外して、この先の北アルプスへ入るのは、危ういので、ギプス固定すれば安心感があるからだった。ギプスは北アルプスを縦走するための防具となった。

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