日記

1日2座
2018.09.13

旅が始まってから、何度か1日2座を登頂することはあった。しかし、今日の1日2座はこれまでとは違う。なぜなら、縦走ではないからだ。午前中に金剛堂山(こんごうどうざん)に登り、白木峰(しらきみね)の登山口がある大長谷川に下山して、午後は、白木峰に登る。

金剛堂山は3年ぶりに登る。前回は紅葉真っ盛りの登山道を歩き、山頂から北アルプスが南部から北部まで一望でき、草原に包まれた優しい稜線を歩き、感動した山である。この日の天気は秋雨前線の影響で不安定ではあったが、うれしい方向になることを期待した。白木峰も山頂部は金剛堂山のような、草原が広がり、小白木峰の辺りには湿原もあるようだ。
初めての山だけにとても楽しみにしている。
3年前より1ヶ月早いため、紅葉はまだのようだが、雲の間から差し込む日差しが嬉しかった。

登山道を覆う笹は雨に濡れていて、山頂につく頃にはびしょ濡れになった。
しかし、その不快感も山頂からの展望ですっ飛んだ。
前回は難しい文字がたくさん書かれていて、読むのを断念した石板を読むと、金剛堂山はあの役行者さんが開山したとあった。
山頂の祠には、金剛蔵王権現(こんごうざおうごんげん)が祀られているのだろう。
前回は知らなかったことを、2度目で知ることができた。

当初は今回も最高峰の中金剛までと予定していたが、縦走を始めるとあまりに気持ちよくて、奥金剛まで行きたくなってしまった。白木峰への時間も気になっていたが、今は金剛堂山を楽しもうと、気持ちを切り替えた。
初めての奥金剛には「金剛堂山(奥金剛)」と記されていて、さらに来て良かったと感じた。
前金剛へ戻りながら、なだらかな丘陵と次に登る白木峰がこの山からの特別な景色だと気づいた。また、素晴らしい一時をこの山から頂き、大長谷川へと標高差800メートルを一気に下山した。

その後、再び自動車道を経由して、小白木峰まで標高差600メートルを予定よりも2時間遅れで登り返した。午後になると、青空から徐々に雲が広がり、小白木峰への激坂であっぷあっぷになっているうちに薄暗くなっていた。

さすがに2座目が見上げるような激坂となると、小白木峰の湿原につく頃にはヘロヘロになった。
それでも、我慢できたのは小白木峰の湿原や白木峰の草原が霧に包まれる前に!という思いがあったからだ。小白木峰周辺は、本当に静かで、金剛堂山のように穏やかな丘陵が続くと思っていた。しかし、小白木峰から先は、予想よりもアップダウンがある樹林帯となった。雲が谷間からガンガン沸き上がったが、なんとか白木峰山頂からの展望に出会うことができた。

次は、車で8合目まで上がり、青空の下、北アルプスを眺めながら、山頂でランチに来よう、そう心に約束して、下山した。
僕の下山を待っていたかのように、どしゃ降りとなった。

※この日のYAMAPは2座分です
71座目:金剛堂山 >
72座目:白木峰 >

!登山ルートをYAMAPでチェック!

 この日記に書かれている場所はこの辺りです