日記

勘違い
2018.09.11

丸四日降り続いた雨がようやく上がり、70座目となる「人形山(にんぎょうざん)」に登る朝がきた。お世話になった宿の方に温かく見送られて出発した。

人形山は白山を開山した泰澄大師(たいちょうだいし)が開山した山であり、麓の上梨(かみなし)には白山権現が祀られている白山宮(はくさんぐう)がある。上梨にある社は元々は登山道の途中にある宮屋敷跡にあったものを、移築したものだという。

人形山の由来は、病の母のために、二人の娘が山の上の白山権現堂にお参りに行ったが、帰らぬ人になり、それ以来春になると二人の娘の雪形が現れるようになったという。それ以後、「ひとかたやま」と呼んでいた山が「にんぎょうざん」となったそうだ。

季節は秋のため人形を見ることはできないが、山頂からの景色を楽しみに登った。雨は上がったが、降り続いた雨により山は雲が湧きやすく、晴れ間も少しだけ見れたが、山頂からはわずかに隣の小さなピークが見えるにとどまった。
沸き上がる雲をキャンバスにみたて、自由にたくさんの山を頭で描いて、下山した。

宮屋敷跡から、小谷川へ下りるルートに入ったが、50メートル進むと道は無くなり、藪の壁に囲まれた。尾根の上に道があるはずだと、密集したチシマザサに突っ込んだが、やっとの思いで地図上の登山道に出ると、道はなかった。
おかしい…事前に役場に問い合わせをしたときは、今年の山開きは小谷川から登ったと聞いたはず。
後で分かったことだが、問い合わせの時に聞いた話は登山口までの林道のルートで、僕は登山道の話だと勘違いしてしまったのだ。
200メートル進むのに45分もかかってしまい。早々に断念した。

下山途中で、この日泊まる予約をした利賀村の宿にキャンセルを伝えて、今朝出てきた宿に、急遽宿泊予約をした。
夕方、苦笑いをしながら朝出てきた宿へと戻った。
情報の思い込みの怖さを味わった。

!登山ルートをYAMAPでチェック!

 この日記に書かれている場所はこの辺りです