日記

台風一過の大笠山
2018.09.05

大笠山(おおがさやま)に登るのは、今回で2度目となる。前回は3年前に笈ヶ岳(おいずるがたけ)へのアタック基地として登った。しかし、大笠山に登った印象はほとんどなく、理由は笈ヶ岳への不安や緊張で頭一杯だったからだ。
今回は右手の骨折により、笈ヶ岳を含む藪山三座を来春に持ち越すことにしたことで、前回のようなプレッシャーもなく、じっくりと味わうことができそうだ。

ものすごい強風であっという間に台風は過ぎ去り、白川郷も台風一過で久しぶりの暑さが戻っていた。桂湖ビジターセンターで、登山届けを提出し、登山口へ。
つり橋を渡り、いきなりの鉄梯子から登山が始まった。大笠山はかなりの急な尾根が続く。登り初めて直ぐに、大きなブナが倒れて、登山道を塞いでいた。
なんとか掻い潜り、さらに登り続けたが、山頂までに大小の木々が10本ほど登山道を塞いだ。中には、倒木の上によじ登らないと、登山道に戻れない場所も、どうやら昨日の台風の影響のようだ。
これも楽しみながら、山頂を目指した。

標高が上がるにつれて、上空を雲がおおいはじめた。雨が降らなかったのは助かったが、風が冷たかった。ときどき、懐かしい笈ヶ岳が見えた。深い谷がいくつも山肌を刻み、躍動感溢れていた。
また、大笠山のどっしりとした姿は、まさに名のごとく、主稜線に大きく傘を広げたようで印象的だ。旧避難小屋跡地の水場で水が補給できない事態に陥ったが、沢まで下りて確保した。

すっかり霧に包まれてしまったが、日暮れ前に3年前も利用した小さな避難小屋に到着した。
先月の台風の影響で扉が開けにくくなり、もしかしたら開かないかもしれないと事前の情報にあったが、スムーズに開いた。
これまで、全国各地で避難小屋を利用してきたが、ここは気に入っている。
定員は5人とかなり小さいが、建て替えられて間もないことや山頂のすぐそばの為、翌朝天気に恵まれれば、絶好の御来光を拝める。小屋で久しぶりに自炊をしながら、前回よりも楽しんで夜を過ごしていることを感じていた。
明日はキレイな御来光を拝めることを楽しみに、寝袋にくるまった。

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