日記

年に一度の千日参り
2018.07.31

猛暑が続く京都の町を抜け出し、愛宕山(あたごやま)の麓、嵐山の宿で一泊した。女将さんから、3日後に愛宕山で、毎年7月31日夜から8月1日未明にかけて「千日詣(せんにちまいり 正式には千日通夜祭)」が開催され、参拝すると千日分のご利益を得ることができることを聞いた。

一年一度の神事で、夜通したくさんの人が列をなして山頂を目指すらしい。これは絶好の機会だと思い、嵐山で3泊することにした。当日、夜9時からの神事を見学するために夕方から登り始める。すでにたくさんの人が参道を登っていく。その姿は様々、登山の格好の人もいれば、普段着にスニーカーとラフな格好も。中には仕事帰りだろう、スーツに革靴や、Tシャツ短パンサンダルという人も。
参道はというと、石段やコンクリートで固められている所はごくわずかで、決して歩きやすい訳ではない。さらになんといっても、道のりは厳しく、登り口から山頂の愛宕神社までは4キロ、標高差は800メートル以上もある。急勾配が続き、少し緩やかになった所には、休憩所となる東屋が建っていて、たくさんの人が大量の汗を流しながら座り込んでいた。僕も同じように何度も腰を下ろした。

汗を流しながら登っていると、下山してくる人が「お上りやーす♪」と声を掛けてくださる。すると、登っている人は、息を切らしながらも「おくだりやす~」と返していく。今まで登ってきた他の山では経験の無いことだ。
また、老若男女年齢を問わず、本当に色んな人たちが、参拝に訪れていた。特に小さな子供を連れた家族を多く見かけた。実は、愛宕神社は火伏せの神様で、3歳までに参拝すると一生火の難を免れることが出来るらしく、そのため、まだ歩く事ができない我が子を背負うお父さんや小さな子の手を引きながらゆっくりゆっくり登ってくる姿を多く見た。
その光景にいつか自分も子をもつ親になった時に、我が子のために参拝に来たいと思った。

すっかり夜も更けた愛宕神社への参道は、たくさんの提灯と豆電球明かりに優しく照らされていた。社殿の中は、お守りや火の用心の御札を買い求める人でにぎわっていた。愛宕神社の神々に挨拶とお礼を伝え、家族のために御札を購入し、(山伏が参列する珍しい神事)山伏による護摩焚き神事を見学して、下山した。今度は「お上りやーす♪」と声をかけながら。
愛宕山を「愛宕さん」と愛着をもって呼ぶ理由が分かった気がする。

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 この日記に書かれている場所はこの辺りです

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