日記

三嶺剣山
2018.05.21

2日目は夜明け前に屋根に打ち付ける雨音と窓を震わせる風の音で目が覚めた。梅雨入り前で、天気が不安定な日が続き、天気予報もコロコロと変わっていたために、予報が変わってしまったのかと、心配になった。なぜなら、前回三嶺は雲に包まれてしまい、四国一美しいといわれる景色を一辺も見ることができなかったからだ。
だから、なんとしても最高のコンディションの中で歩きたかった。
その思いが通じたのか、出発直前で立ち込めていた雲は遠くへといってしまい、昨日以上の青空が広がった。

西熊山から三嶺へと続く稜線はこれまで歩いてきた四国の山の中で一番の山並み、スタートからテンションは最高潮。ここを歩かずして、三嶺の美しさは語れないとも思った。昨日以上にルンルン気分で、三嶺へ向かった。

小さな白い花が咲くコメツツジはまだだったが、前回のリベンジは十分達成できた。山頂では予定よりも長く、2時間ほどコーヒーとミレービスケットをつまみながら、景色を楽しんだ。

名残惜しさも感じながら、最高のコンディションで再会できたことに感謝して、剣山(つるぎさん)へと続く稜線へと進んだ。見えなくなる景色、新たに見えてくる景色、見る方向により変わる山を楽しみながら、四国最後の剣山には、西に太陽が沈んでいく時間に到着した。
剣山山頂に着く前に、山の名前の由来となった、大剣神社(おおつるぎじんじゃ)の御神体(大剣岩)に挨拶と感謝を伝えた。若返るといわれるご神水もたらふくいただいた。

背筋がぞくぞくする冷たい風を背中に受けながら、これまで歩いてきた四国の山々を眺め、沈む太陽に今日一日をありがとうと伝えた。ちょっと足早ではあったが、最高の山歩き2日間が、赤く染まる空と共に無事に終わった。
宿泊先の剣山頂上ヒュッテに戻り、温かいお茶をいただきながら、小屋の人たちと談笑し一日が暮れた。

!登山ルートをYAMAPでチェック!

 この日記に書かれている場所はこの辺りです