日記

三本杭を漫喫
2018.05.09

3日降り続けた雨もようやく止み、気持ちのいい空が広がっていた。
石鎚山を登ってから10日ほど、久しぶりに登頂数が増える。今日三本杭に登れば31座となる。三本杭の名前の謎は昨日解決したので、今日は純粋に山を楽しむだけだ。
三本杭に登るのは初めて、愛媛県の南予(なんよ)に足を踏み入れることも初めて、見るもの触れるもの聞くもの感じるもの全てが新鮮だ。

出発地点となる滑床渓谷(なめとこけいこく)は上流より約12キロにおよぶ花こう岩の溪谷となっていて、堆積岩が多いこのエリアとしては珍しいそうだ。
渓谷沿いの遊歩道を奥千畳方面へ上がっていくと、空は真っ青だが目黒川はかなり増水していた。キャニオニングのメッカでもあり、沢歩きをする人もたくさん訪れる場所だが…今日はとてもとても沢歩きを楽しめる状況ではないのは一目瞭然だ。足を踏み入れたらどうなるかは容易に想像ができる。コンディションがよければ、ザブザブと一枚岩の上を歩きたいと考えていたが、遊歩道から轟音を立てる川を眺めるだけとなった。

その後、流れが緩やかな千畳敷と奥千畳では、冷たい水の中を歩くことが出来た。日本滝百選の一つ雪輪の滝は見事な天然の滑り台だった。なんとキャニオニングのツアーではここを滑るという。かなりの迫力だろう。
また、渓谷へと合流する小さな沢からもたくさんの雨水が流れ込み、靴はあっという間に濡れてしまった。渓谷内の新緑もきれいだったが、熊のコルへの登山道もたくさんの雨水を吸った苔たちが、たくさんの光を浴びて生き生きとしていた。熊のコルからは原生林となり、見通しはいいが、シカの食害による影響もあるということを忘れてはいけない。

たるみに出る前には厳重なフェンスがあり、山頂付近の植物を守るためのネットが張り巡らされていた。たるみに立つと、5月末頃から見頃を迎えるはずの、オンツツジが満開を向かえていた♪その独特な赤に目を奪われた。
三本杭(滑床山山頂)に向かう前に、江戸時代に領界とされた、本来の三本杭(現在は横ノ森)に向かった。登り口が分かりにくかったが、シラビソの群落を掻き分けていくとひっそりとその場所はあった。何人の登山者が本来の三本杭の場所へ登っているかなと思った。

再びたるみに戻り、今は三本杭山頂となっている滑床山山頂を目指した。地元の方もなぜ滑床山が三本杭になったのかは知らないそうだ。
山頂は広島から来たというたくさんの登山者でにぎわっていた。コンディションもいいので、皆さんいい笑顔で談笑していた。その内の一人の男性から、一等三角点を指差しながら「陽希さん知っているかい!?昔の博打打ちは山に登ってきて、三角点の角をへつって、博打の時にはお守りとして懐に忍ばせたらしいんだよ。だからほら!無いでしょ♪」と教えてくれた。実は三角点だけではなく、山頂にある古い石像や石碑の角もへつったという。ちなみにこのあと行く篠山(ささやま)の山頂の石碑も見事に四隅全てがへつられていた。

三本杭からの景色はというと、遠くは九州がうっすらと見え、これから縦走する八面山(はちめんやま)、鬼ヶ城山(おにがじょうやま)への稜線は新緑に包まれていた。
たるみから再び熊のコルを経由して、シカの食害を受けていないミヤコザサが広がる場所に感動しながら、宇和島市名物の鯛めしを楽しみに、毛山から尻割山を経由して、宇和島城が見える市内へとかけ下りた。
いい具合の空腹に鯛めしは最高に染み渡り、今日も1日笑顔で締めくくることができた。

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