日記

傾山祖母山縦越路
2018.02.18

尾平地区のゲストハウスを薄暗い中を出発、再び縦走路へと登りかえした。
尾平越(おひらごえ)から祖母山までは、アップダウンが激しさを増す。古祖母山(ふるそぼさん)、障子岳を経由して行く。標高が昨日より上がるため、雪の量も増え、今日もスノーシューが活躍した。

最初の古祖母山には出発から3時間ほどで到着。そして、そこからの景色に言葉を失うほどの感動を覚えた。山頂からの視界は南側だけの180度ほどしか見えないのだが、その光景は独特で、オペラ劇場の観覧席から劇場全体を見下ろすような感じだ。自然と腰を下ろし、座ってゆっくりと景色を眺めたくなる。
眼下には、天岩戸(あまのいわと)の集落と美しい棚田が見え、所々から煙が立ち上ぼり、生活感を感じる。さらに遠くに東から大崩山、尾鈴山、市房山、霧島山、国見岳、普賢岳までが見え、なんとなく地球が丸いと感じられた。予期していなかった景色に、先に進むことを忘れ、ただただ景色を眺め続けた。
誰かを連れてきたくなる場所の一つとなった。

古祖母山から祖母山へは、深い雪と激しいアップダウン、重たいザックでの縦走最終日ということで、予想以上に疲労がたまり、休み休みで、祖母山山頂に4年ぶりに立った。
登山道上の看板に「縦走路」ではなく「縦越路」と書いてあり、思わず笑ってしまった。なぜなら、その言葉の方がしっくりくるからだった。

3日間におよぶ、九州最難関となった大崩山~傾山~祖母山までの縦越路を笑顔で無事に終わらせた。

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