日記

国見岳
2018.02.08

凍てつく星空の下をヘッドライトを灯し、尾前地区から再び国見岳の登山口へ向けて歩き出す。昨日のような、山からの強い風雪はなく、穏やかな朝が訪れるころ登山口についた。迷いや不安はなく、国見岳からの展望を待ち遠しく思う自分がいた。

登山口から、五勇山まで、昨日は3時間以上かかっていたが、今日は半分の時間で登った。昨日のルート工作の甲斐があった。
9時に五勇山山頂に到着し、小休止後に先へ進み、あっという間に昨日のラッセルの終点に着いてしまった。10時、国見岳までは再びラッセルとなるため、補給をしっかりしてから、誰も踏み入れていない雪原へ。

荷物を背負ってのラッセルが続く、40分ほどで小国見岳の山頂に到着し、その先に一際白い国見岳をようやく見ることができた。近くに見えて、遠い存在を実体験するように、深い雪をかき分けながら、一歩また一歩と足を進めた。さらに1時間が過ぎたころ、待望の国見岳山頂に到着した。山頂からの景色は見事で、深い谷と切り立った山並みがどこまでも続く椎葉村と、霞の奥には噴煙を上げる阿蘇山、2年前に夕日に染まる国見岳を見上げて感動した山都(やまと)の町が見えた。

風は穏やかで、暖かな日差しを受けながら、2時間ほど山頂での時間を過ごした。2日間かけての登頂は、この時期ならでは登り方を学ぶこととなった。
五家荘(ごかのしょう)までの道のりはまだまだ長いため、14時過ぎに山頂を出発した。
深い雪と戯れながらの下山は、とても満ち足りていた。また一つ忘れられない山となった。

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