日記

阿寺山地の最高峰へ
2018.11.13

小秀山(こひでやま)といえば、山頂からの御嶽山(おんたけさん)の眺めだろう。3年前に長野県王滝村滝越(たきごし)から標高差634メートルを登って、初めて山頂にたった日が懐かしい。
今回も御嶽山から王滝村を経由して小秀山へ登る予定だった。しかし、今年の豪雨や台風の影響により、滝越への道が通行止めとなっているため、下呂温泉経由で、下山予定をしていた中津川市加子母(かしも)から登ることに変更した。

遠回りになるが、立ち寄れなかったはずの下呂温泉に立ち寄れたり、加子母から初めてニノ谷ルートを登ることができる。これは自分にとって、小秀山への楽しみが増えてよかった。
なぜなら、小秀山の魅力のもう1つが、阿寺(あてら)断層の動きでできた阿寺山地の南側が岩肌が露出して、険しい山となり、谷間にはいくつもの滝を見られるところだ。
その中には落差80メートル夫婦滝もある。
主稜線を境に南北で2つの顔を持つ山なんだと、登りながら感じることができる1日となった。

ニノ谷の紅葉はすでに終わっていたが、1週間早ければ谷間を彩る見事な紅葉がみることができただろう。しかし、葉が落ちたことで、険しい谷間が露となり、自分が凄いところにいることに気が付く。
夫婦滝を越えると、急斜面となり、阿寺山地特有の岩質の巨岩がたくさん現れ、その脇の抜けて兜岩(かぶといわ)まで登ると、ようやく展望が開けた。そこから山頂までは、緩に登っていく。
そして、誰もいない静かな山頂から、噴火4年たった今も噴煙をあげる御嶽山を見つめることができた。
阿寺山地の成り立ちを知った上で登った小秀山は、前回よりもこの山の魅力に味わうことができたと思う。山頂まで覆う桧林がどこまでも続く小秀山を、霞む空から差し込む西日を浴びながら下山した。

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