日記

和名倉山
2015.09.10

針葉樹と苔に包まれた薄暗い和名倉山の山頂に着いたのが午後1時40分頃だった。当初の予定では午後2時には秩父側に下山している予定だったが…。
全くのノーマークだった雁峠につながる林道が通行禁止となっていたため、この前の櫛形山に続いて迂回することになった。

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迂回ルートは2つ、国道を甲府市方面に3キロほど戻り、林道から違う峠に登るか、雁坂トンネル側から雁坂峠に登るかだった。
どちらも予定のコースよりも標高を200メートル以上下げたり上げたりする。コースタイムもほぼ同じ分だけ増える。
違いは距離が雁坂峠の方が弱冠短かった。
また、甲府市方面に戻るルートは予定していたルートと同じように車両通行止めになっている可能性が高かったので、日本三大峠でもあり、日本最古の峠道と言われ、戦国武将武田信玄の軍用道でもあった雁坂峠の方が確実に通行できると踏んで、そちらを選択した。
気持ちを切り替えて、ルートを考え直すのに少し時間はかかったが、7時には雁坂峠に向けて歩きだしていた。

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まぁ、予定外ではあったが、歴史的な峠に登ることができたり、関東甲信の長い分水嶺の一部を歩くことができたりと、ちょっと得したこともあった。
去年、ちょっとだけのんびりと金峰山から甲武信ヶ岳までの稜線歩いたときのような、奥秩父の心地のよい密林を歩く予定だったが、数日後にはあそこを歩けてよかったと思えるような気がする。

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多摩川の源流、一滴を飲むことができたし、寒くても人の手が届かない深い森の雰囲気で癒されたり、疲れても、早く色づく白樺の木を見て秋の訪れを見つけることができた。

和名倉山は登ってみて分かったことがある。
山頂まで行くことよりも、広く深い和名倉山の森を散策することに意味があり、魅力がある。
ゆっくりと森の雰囲気の変化を楽しめる山だ。
予定よりも2時間遅れで、秩父方面に下山した。

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ホット一息といきたかったが、宿までは18キロもあった。
長い登山でヘロヘロだったが、失っていたいい流れを自ら掴むためにも、二踏ん張りして走った。
霧雨の中、真っ暗になった午後7時前に宿に到着した。さすがに休日明けではあったが、疲れきった表情を風呂場の鏡で見た。
笑顔を作ったが、笑ってなかった。
明日はようやく天気が回復する。
もう少し流れを掴むための踏ん張りが必要になりそうだ。

 この日記に書かれている場所はこの辺りです