日記

南アルプス脱出
2015.09.23

山小屋の朝はやはり早い、夜中の3時には出発していく登山者もいるほどだ。
それに続けと、ザワザワと日の出前から身支度を進める登山者たち。
スタッフの「5時からの食事の人、準備できました!」のかけ声が僕の目覚ましとなった。
出発が6時過ぎだったので部屋でゆっくり準備をしながら、窓から見える富士山に感動した。そうしている間にも、支度を終えた登山者が続々と畑薙に向けて、下山を開始していった。

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自分の準備が終わる頃には小屋はがらんとしていた。空いた部屋は、バタバタと慌ただしく小屋閉めの準備を進めるスタッフが走り回る音でにぎやかだった。
小屋の宿泊者の中にはゆっくりと朝を迎えて、ゆっくり下山をしようとしている登山者もいて、少々追いたてられるように、部屋から出ていった。
小屋閉めの日だから、仕方のないことだ。

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僕も準備を整えて、小屋のスタッフにお礼を伝えて出発した。
まだ起きてない体を覚ますようにゆっくりと主稜線に上がると、目の前には昨日よりも透き通った景色が広がっていた。
中央アルプスの御嶽山、そこから茶臼岳に上がると、北アルプスの槍穂まで見えた。
思わず「遠いいなぁ~」と呟いてしまった。

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茶臼岳からの登山道の雰囲気は見事だった。
この辺りの登山道では、一番好きかもしれない。
去年の残雪期に歩いた場所とは全く違う登山道を歩き、易老岳を経由して光岳に向かう。
今回の旅では三つ目の百名山登頂となる。
泊まってみたい山小屋の一つの光小屋の周りの景色もなんとも贅沢だ。
光小屋も小屋閉めなのだが、茶臼小屋とは対照的で、少人数でゆっくりと小屋閉めをするそうだ。

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小屋で少し休憩してから、南アルプス最後の池口岳に向かった。
光岳から一気に登山道は細くなり、地図に情報があるように不明瞭なところもあった。マーキングも少なく、2回ほど立ち止まりルートを確認する場面があった。
1時間半ほどで中間点の加加森山に到着した。

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加加森山から先は地形図を見ての登山となることを覚悟していたが、実際は光岳から加加森山間よりも歩きやすいところもあった。
倒木が多いところもあったが、予想外にさくさく進み、1時間ほどで池口岳に登頂した。
山頂には、南アルプスの他の山々と同じような立派な標識はなく、登山者が作った小さなお手製の標識が木の枝にぶら下がっているだけだった。
登頂して南アルプスが終わったぁ~という気持ちはそれほどなく、下山をしっかりしてからという意識が強かった。
でも、ほっとしてはいた。

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今日は宿泊地を決めていなかったので、下山を早くして宿泊地を探さなくてはいけなかった。
誰もいない山頂で一息いれたあと、下山を開始した。
最初はアップダウンを繰り返し、中盤から一気に標高を下げる登山道は、かなり長く感じた。
小走りで進み、2時間ほどで下山を終えた。
さらに林道を進み、麓の民家が見えて、ようやく南アルプスが終わったことを実感した。

そのあと、宿泊先を探しに二転三転したが、結局行けるところまで歩いて、野宿は止めて、途中の集落にある廃校になった学校で泊まることができた。
人の繋がりから、今回望みが薄かった屋根の下での宿泊をすることができて、本当に感謝の気持ちでいっぱいとなった。
明日は飯田市まで歩く。
そろそろ休みたいね~

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 この日記に書かれている場所はこの辺りです