日記

九州最長
2015.12.28

まだ、月明かりが木城の町を照らす中、宿を出発した。宿のご夫妻の笑顔が温かかった♪
少しだけ歩き、体が温まる前からすぐに走り始めた。なぜなら、今日は九州最長の67キロの移動となるからだ。当初は野尻湖辺りで宿泊を予定していたが宿を見つけることが出来ず、結果的に予定外の距離となってしまった。
まぁ仕方ない!長いなぁ~などと考えずに、とにかく走れるだけ走ろうと、小刻みな足取りで進んだ。

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朝日を浴びながら、畑や牧草地帯にポコポコと点在する「東都原古墳群」の不思議な景色を見たり、葉っぱの部分だけ切り落とした大根が切り干し大根用だと知ったり、ちょぼちょぼと一定のペースで走っていても、新しい発見をすることができた。
日差しは強かったが、風はしっかりと冬の風だ。走り続けていれば汗をかくほど体は温かくなったが、汗で濡れたウェアに風が当たると、体温が奪われるのを感じた。

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そんな時、冬休みの子供がおばあちゃんと一緒に応援に来てくれた。100メートルほど前から手を振る2人、とそこに脇道から颯爽と電動車椅子に乗ったおばあちゃんが僕と手を振る2人の間にカットイン!!
僕に向かって「頑張って」と叫ぶ2人、その2人に向かって走る車椅子のおばあちゃん!後を追う僕!
「頑張って」と叫び続ける2人!僕に言っていることは分かっていたが、後ろから僕が近寄って来ていることを知らないおばあちゃん♪
僕はこの時、「頑張って」と言われている車椅子のおばあちゃんの表情を見たくて仕方がなかった(^^)

車椅子のおばあちゃんに追い付くと同時に、「頑張って」と叫ぶ2人の前に到着した。
すると、車椅子のおばあちゃんが後ろに僕がいたことに気がつき、ニコッと笑いながら「あら~」と言った。叫んでいたおばあちゃんとお孫さんも満面の笑顔で喜んでいた。2人と握手をしていると、車椅子に座ったままのおばあちゃんが「あの人よね~昨日見たわよ~」と言いながら、車椅子からすくっと立ち上がって、スタスタと歩いた。僕は予想を反した動きだったので、思わず笑ってしまった。

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笑顔で3人に見送られて、再び歩き始めた。
昼頃に、コンビニで昼食と休憩をした。
再スタートしたあと、残りの距離を調べると、40キロ!時刻は12時。おのずと焦りが出た。
とにかく宿に着く時間を7時に予定していたので、3時間以上は走り続けなくてはいけないと覚悟した。
午前中も8割は走っていたので、果たして午後も走り続けることができるか…。不安もあったが、とにかく走った。
日が高くなるにつれて、応援の人も増えた。
走り続けたかった僕はサングラスをかけて、集中して走っていた。

そんな時、前方から黒い車がハザードランプを出しながら、交通量の多い国道に止まりそうなのが見えた。
後ろに車がいる状況で、止まるかな~と見ながら、走って近づくと、窓を開けて運転席のお父さんと助手席の子供が「頑張ってくださーい!」と言った。
僕は後続の車が気になっていて、さらに後ろから大型トラックも近づいてきていたので、反射的に「後ろから車来てますよ!気を付けてください!」とだけ走りながら返してしまった。とっさにお父さんは車を急発進させた。が…そのあと僕は今のわずかな時間でもう一言言えたのでは…走りながら反省を繰り返した。

「頑張ってくださーい!」の声に「ありがとうございます!」の言葉を返す時間は本当に無かったのか…。あの親子は思いがけない言葉が返ってきて、驚いたに違いない…。
今年はこのようなことがよくあった。しかし、先日の英彦山登山前日にトンネルの一件があってから、車で駆けつけてくれる人が、駐車場や路肩の広い場所などきちんと車を駐車してから声をかけてくれることが増えたのを感じていた。
そんな中、今日はたまたま、自分の中でこの時の車のことが際立ってしまった感じだった。

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トンネルの一件以来、あまりにも敏感になりすぎているのかもしれない。
この場を借りて、あの時の親子に「ありがとうございました」と伝えたい。
このことで、車に対する緊張感は変わらないだろうが、一瞬でも相手の言葉に答えられた方がいいなと学んだ。
間違っていたかな・・と反省を続けながら、夕日を浴びる高千穂峰を横目に60キロに到達し、暗闇の中残りを道のりを歩き続けた。
明日は99座目高千穂峰にアタックだぁ~

 この日記に書かれている場所はこの辺りです